床に置いたカードの上に立ち、共感とはほど遠い自分の態度と向き合いつつ、観察、感情、ニーズ、リクエストをていねいにたどっていく、NVCダンスフロア。
そこで行うのは、自分自身(の全体性、身体)とつながり、内側に起こることをじっくりと味わうこと。
気持ちを味わい尽くすと自然とわきあがってくるニーズ……さらにそのニーズを味わい尽くすと自然と見えてくるリクエスト。
講座で学んでも実体験がなければピンとこないその感動を、文字通りからだで感じることができるのが、NVCダンスフロアの醍醐味です。このワークショップを体験してみたい方はぜひ、こちらの記事『2019年、日本にNVCダンスフロアブームを巻き起こそう!』をご覧の上、お申込みください。
ここでは、2019年のワークショップに参加され、実際に体験した10代〜60代の方たちの感想をご紹介します(随時追加)。
ニーズにつながる瞬間を見た。つながる瞬間の美しさに触れることができた。(4月東京)
ジャッカルな自分も感情を味わう自分ももっと大事にしたい、そうしたらニーズもポッ、と降りてくる。頭で勉強してあーだこーだしてたときはピンと来ていなかったが、ニーズを味わったり感じたりができるんだと知った。さっきまでは(やってみてもわからなくて)苦行だなと思っていたが、(ニーズにつながるところへ)行ける時は行けるんだと感じられて楽になった。理屈じゃない、アハ体験だった。(4月東京)
自分が「観察」をやっていなかったことを再認識した。ステップが分かれていることで、NVCのひとつひとつの要素を再発見できた。(4月東京)
自分の感情ないがしろにしてたこと気づいた。もっと見てあげなきゃ私がかわいそうじゃないか!(4月東京)
感情は味わうことができるんだと初めて知った。隠したり無視してたのがもったいないなと。そんなことしなくても、感情に悪いことなんてないのに。どんどん出して、味わっていきたい。(4月東京)
実は今回、意気消沈して共感力ゼロな状態で参加した。2日目、最初の「自己共感のダンス」で、自分の(こうありたいという理想のニーズではなく、今この瞬間の)ニーズに繋がれて、そのあとは外の緑の美しさや暖かさが自分の中に流れ込んでくるように感じられ、息を吹き返したようだった。「怒りのダンス」ではRさんのダンスで(自分のことのように)擬似体験ができ、自分が踊るときにはスッキリして、やっと(最初の意気消沈の状態から)復活、自分の中に息が入って来た。(4月東京)
初日の夜、ダンスで扱った相手からコンタクトがあってびっくり。問題と思っていたことが勝手に動き始めて、世界に色がつき始めた。(4月東京)
相手役をしていて、(自分の問題ではないのに)自分が発信しないと相手には通じないんだとつくづく感じた。一回二回で通じないなら何度でもやればいい。そうだよなそうだよなと。これがニーズにつながったリクエストの力なんだと。NVCは地道に練習していくことが大事、息をするのと同じように。成果を求めたりコントロールしようとするのではなく、後から何かが来るなら来るのだ。(4月東京)
終わってみて、すごい疲れているけれど、深呼吸できる感じ。重い蓋を開けたので解放された。自分は大丈夫(自己肯定感が高い)と思っていたが、それは実は自分を閉じてしまっていて見てこなかったんだとわかった。今日はちゃんと見れたから、すごい清々しい。(4月東京)
祝福。瞬間瞬間がんばった。よかった悪かった関係なくがんばった。初めての人たちとの集まりだと、そこで起こったやり取りを持ち帰って、あの時こうすれば、あの人こう思ってないかとかで悶々としがちだが、今回は、みんなが見てくれていることで、後悔なくやりきれた。こんなに一生懸命、瞬間瞬間大事にすることができるなんて。これからもその練習をしていきたい。私のニーズは美しい、もっと好きになりたい。(4月東京)
よくこんなに疲れることをやるなあと不思議な感じ。参加動機となった問題(の解決)を考えると先の見えなさに絶望感はあるが、満たされているのは、自分のニーズの美しさを信頼できる、信頼していいんだと体感できたから。最初に感じたアウェー感が今は全然なく、同じ場所にいて探求する真剣さ、共通する基盤がある、安心してできる感じを参加者のみなさんに感じている。勇気をもって探求する場に居られたことがお祝い。ただ、ファシリテーターのアシストが見事すぎて、見事すぎるだけに自分ではできないのではという懸念がある一方で、(自分もアシストできるようがんばってスキルを学ぶより)自分のことだけに集中しようと割り切れたのはよかった(笑)。この後も2回参加予定なので、その「ありかた」を見ていきたい。
万里さん・のぞみさんの「ストリップ」=無防備さと正直さのデモを目の当たりにできたのは最大の感動だった。(4月東京)
初日はとにかくずっと苦しかったし、自分としてはその感覚がいいのか悪いのかどう扱っていいかわからなかったのが、この2日を通じて自分が自分をちょうどよくしておくこと、それを皆に表現できたこと、それを守ることができたこと、がよかった。そして「怒りのダンス」を踊れたこと、それをみんなに見てもらえたことがよかった、これからどうなるかわからないが、私も皆のようにシフトしていく一人として信頼できたので、とても豊かな気持ちで今日を終えることができた。(4月東京)
ここからは、6月8・9日に福岡で行われた際の感想です。
これまでも、ニーズにつながると「ああ、ステキ!」という感覚はあったが、「ニーズがわかった。でも、満たされない」ときにどうしたらいいのかわからなかった。ダンスフロアではそのカードの上に留まることで、「満たされないニーズと一緒にいる」というのがどういうことなのか体験できた。(6月福岡)
ダンスフロアを踊りながら「次にどのカードに行くか」ということが、いちいちリクエストなんだ! ということに気づいた。このようにダンスフロアの動きに関する自分のリクエストに自覚的になることは、対話をどのように運ぶかというリクエストでもある。例えば13ステップダンスのカーテンを超えるかどうか、内側に戻ろうか、それとも自己共感ダンスに行こうか、自分が選べること、選んでいることに気づいた。(6月福岡)
(苦しみを変容するダンスでは)自分の中では解決していて、筋も通っておりゆらいでいないトピックを扱ってみた。しかし、やはり深い闇をのぞいたようなすごく大きなものものを感じた。(私の関わる職域は)そうしたものの大きさ、重さに耐えられなくて辞めていく人も居るのだが、改めて自分は、その大きなもの、深い世界に向かっていきたいと思った。(6月福岡)
(苦しみを変容するダンスを一緒にホールドして)ファシリテーターの春野さんが、ずっと寄り添っていた。私なら誘導したくなるところでも、ずっとダンサーを見守っていた。そうした在り方が学びになった。(6月福岡)
NVCのワークショップに初めて参加して、みなさんが経験者だということもあり、すごく見守られている感じ。ゆったりとしたスケジュールの組み方など雰囲気も含めて、非暴力的な姿勢というのが伝わってきた。それが収穫。最初には抑制から解放されたいと言ったが、それがバーンと解放されるようなワークではなかったが、それさえも必要としない。淡々とやっていくこと、力を必要としない2日間だった。(6月福岡)
ダンスフロアは昔から興味があったけれども、本格的に学ぶ機会が持てて、探求してみて、NVCの骨格を丁寧にやれるものだと体得した。やり方の中にも可能性がある。自分と向き合うし、相手の立場になるし、第三者にもなる。しっかり学んでシェアできるところまで行きたい。踊ってみて、自分の内側でフツフツとしていたわだかまりが抜けた。次に向かって進みたい。(6月福岡)
どの人のダンスも見ているとだけでその人の人間味を感じた。仮面や鎧の中の無防備なひと。おかげさまで、産後のままならない緊張していた状態から、ぽっと抜け出し、人と人の間にいることのぬくもりや安心を思い出すことができた。(6月福岡)ファシリテーターの春野さんが軽やかに舞うのを拝見して、普段は脳内?ひとりの個体の中で行われている共感、自己共感が、手に取るように雰囲気がわかった。NVCに出会ったばかりで、ダンスフロアに触れることができていたら、より自己共感の感覚を掴みやすかったに違いない。自己共感とはなんぞや?、NVCの深みに触れたい方が気楽に学ぶにはダンスフロアはうってつけだ!(6月福岡)
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