共感的コミュニケーション(NVC)基礎づくりコース2020年4〜8月の開催日程をご案内します。
COVID-19感染拡大に鑑み、しばらくのあいだ全オンライン(6回)コースのみとして、日程を組み直しました。
「共感的な身体性」をつくる
今年度の基礎づくりは「NVCのからだづくり」をテーマに、マインドフルネスのトレーニングを折り込みながら、NVCの4つの要素それぞれが果たしている身体への影響を体感し、あなたの身体に共感の「土台(基礎)」をつくることをめざしています。
NVCは究極的には身体性といわれますが、それをゴールとせず、スタートとして、共感の世界観を身の内に育んでいこうという試みです。
今ある自分の身体が出発点です。
NVCが知られるようにつれ、OFNR(観察・感情・ニーズ・お願いの、NVCを実践する際に使われる4つの要素)を解説したり練習する場などは増えてきましたが、NVCは身体性が大事といわれながら、身体がどのように関連してくるのかについて解き明かす講座は、当「基礎づくり」をおいてありません。
「NVCを生きる」ための核となる意識作り、土台作りを意図して、身体トレーニングを含めたカリキュラムを組んだのが、この講座です。
NVCを長く学んでいる方にも目からウロコの体験となるでしょう!
日常でNVCを活かせるようになるために
NVCの学びでは「NVC意識」を養うことがとても重要です。
NVCの土台となる「自然なわかちあい」に触れるのは、上下関係や外的評価軸を主とした現代社会(応報的世界観)の中では難しいかもしれません。しかし、その世界で生きているからこそ、NVC意識が遍在する世界への移行の主体を担うことができるともいえます。
思いやりと尊重を贈りあい、「自然なわかちあい」が生まれる「場の空気」を吸う体験を経て、この世界にありながらNVC意識をもって生きるという体感を身に着けていく……これこそが基礎づくりコースのもっとも重要な要素なのです。
そこで、これまではリアルの場を大切にしてきました。
コース修了後も、「家びらき」を実施、修了生がリアルで集う場を設けるなどしてきました。
しかし、それが叶わないとなれば……?
――3月、リアル2日間の予定だった基礎づくりを、急遽6日間のオンライン講義に変更しました。
「リアルだから」こそ、ここに申し込んでくださった方たちでしたが、この急な変更を快く受け入れてくださったのみならず、「日常の場でこのトレーニングができてよかった」「いつもの生活のなかでNVCを実践できるという実感を得た」という感想をいただきました。
気付かされました。それぞれが内に持つ力に委ねること、信じること。そして、そんな「言うは易し、行うは難し」を行い得たことに。
……基礎づくりは、ただ単に、「どこからでもアクセスできるからオンラインにする」のではありません。
基礎づくりがこれまで積み上げてきたことを、みなさんの存在をもってオンラインでできるという確証を得たから、やるのです。
4月からの基礎づくりオンラインは、理念や知識にとどまらず、「身体が変わるNVC/NVCで身体が変わる」旅へあなたをいざないます。
グループ研修・ミニ企業研修として
日程があわない、遠方で行けない、時間をもっと自由に設定したい、という方に、グループ(プライベート)開催をおすすめしています。周りの方たち、また団体の仲間(事務所、学校、コミュニティ等)などとの受講を希望される方は、お気軽にご相談ください。・5人以上で開催決定できますが、5人未満の場合もご相談ください。・ご希望の場所へ出張します。国立市内の会場にお出でいただくこともできます。NVCジャパン・ネットワークお問い合わせフォームからお問い合わせください。
終わりは始まり……
実は基礎づくりコースは、このコース間だけでは終わりません。
「自然なつながりの質にたどりつく」NVCの目的に向かうコース期間を経て、練習会グループを作ります。同じ基礎づくりを受けたメンバーで、共感サークルを作るのです。
NVCは学ぶものではなく、「できる」ようになるものでもなく、やるもの。だから、コースの終了は実は始まりなのです。
また、やっていればこそ、ぶつかる壁や疑問があります。そんなとき聞ける相手がほしい、練習する相手がいたら、と思いながらも忙しい日常にまぎれ、継続的・自主的に練習していくのは難しい。
「この豊かな土台(Foundation)を共有した仲間たちと、学びをさらに深めていきたい!」
そこで……
修了生サークルへのお誘い
基礎づくりの大きな特徴として、2019年春からスタートした基礎づくりコース修了生限定の会員制サークルがあります。
会員制サークルでは、定期的に集う場をもち、基礎づくり修了生の社会でのNVC実践を支えます。
- テーマ別ミニ勉強会
NVCのさまざまな要素をとりあげ、実感したり身につけるためのワークをおこないます。Q&Aの会もここに含まれます。 - 共感サークル
NVC実践にはコミュニティの存在が欠かせません。心が折れたとき、どうしていいかわからなくなったとき、コミュニティから浴びるように共感をもらってください! - オンライン・ミニワークショップ
西東が開発したり研究してきた数々のワークのなかから、一回一種類にしぼってやってみるオンラインワークショップです。「共感トランプ」「NVCダンスフロア」などの学びのツールを長年とり扱ってきたふたりが蓄積してきた知恵と工夫を受け取ってください。
この会員制サークルは年会費制で、入会資格は基礎づくり修了生であること、入会は強制ではなく希望者のみ受け付けます。
こちらのページで詳しくご案内していますので、チェックしてみてください。
同じ道を歩む対等な関係性
初心者も経験者も対等に過ごす場がここにあります。「ベテランだからできる」「初心者だからできない」ということのない世界があります。
NVCは永遠の過程であり、終着点ではありませんが、めざすものはあります。それは、「自然なつながりの質にたどりつく」こと。
これからNVCを学ぶなら、まずこの精神に触れてから学んでほしい。
すでにNVCを学んでいるなら、言葉の奥の深い世界に触れてほしい。
NVCを学ぶすべての方に、このおもいが届くことを願っています。
開催要項
日程(オンライン全6回)
※7・8月は現時点(4月上旬)では暫定的です。平日昼を希望される方がいらっしゃれば開催を検討しますので、ご連絡ください。
※いずれの日程も終了時刻は目安です(30分程度延長の可能性あり)。時間の余裕をもってお臨みください。
※修了後、同期での「共感サークル」を1回設けます。日程はコース開始後に参加者と相談の上決定します。
《第29期》平日午後の部
2020年4月10日(金) 、13日(月)、15日(水)、17日(金)、20日(月)、22日(水)いずれも14時〜16時
《第30期》2020年5月(週末集中+平日夜)
16日(土) 第1回:10〜12時/第2回:15〜17時
17日(日)第3回:10〜12時/第4回:15〜17時
20日(水)第5回:20〜22時
22日(金)第6回:20〜22時
《第31期》2020年6月(平日夜+日曜集中)
15日(月) 第1回:20〜22時
17日(水)第2回:20〜22時
19日(金)第3回:20〜22時
21日(日)第4回:10〜12時/第5回:15〜17時
22日(月)第6回:20〜22時
《第32期》2020年7月(平日開催)
6日(月)第1回:13〜15時/第2回 15時30分〜17時30分
8日(水)第3回:13〜15時/第4回 15時30分〜17時30分
13日(月)第5回:13〜15時/第6回 15時30分〜17時30分
《第33期》2020年7月(休日集中)
24日(金祝)第1回:10〜12時/第2回:15〜17時
25日(土)第3回:10〜12時/第4回:15〜17時
26日(日)第5回:10〜12時/第6回:15〜17時
《第34期》2020年8月(平日夜+週末集中)
25日(火)第1回:20〜22時
27日(木)第2回:20〜22時
29日(土)第3回:10〜12時/第4回:15〜17時
30日(日)第5回:10〜12時/第6回:15〜17時
基礎づくりコースの内容
以下の内容を予定しています。
- どんな世界に住みたいですか〜NVCの世界観
- ジャッジを手放す〜ゼロステップの身体性を体験する
- 味わうということ〜マインドフルネス・トレーニング
- がんばらない共感〜自己受容・自己信頼への道
- ジャッカルを愛す〜「今のわたし」を起点とする共感練習
- 「大切にする」ことの力〜脳を変えるシンプルな方法
※ 基本的には参加者の興味関心に沿って進みますので、順序は前後することがあります。
参加費・お申し込み
参加費:(通しのみ)39,000(税込42,900)円
※ 分割払いや金額のご相談に応じますので、お気軽にまずは下記お問い合わせフォームよりお問い合わせください。後続の方たちの学びや基礎づくり存続をサポートする寄付等も喜んでお受けしています。
お申し込み:こちらのフォームから必要事項をご記入のうえ、ご送信ください。
参加費の振込先ほか
フォームに記載しています。
フォームから申し込むと届く自動返信でも確認できます。
なお、自動返信が届かない場合は迷惑メールボックスをチェックしてください。ない場合は、アドレスのタイプミスなどの可能性が考えられますので、お問い合わせください。
お問い合わせ:https://nvc-japan.net/contact/
講師プロフィール
メイン講師 西東 万里(さいとう・まり)
音読療法士(音読療法協会)・朗読家(現代朗読協会)。NVCジャパン・ネットワーク事務局長係。2007年から安納献氏についてNVCを学び始め、以来10年にわたって日本におけるNVCの普及に尽力してきた。名古屋、豊橋、京都、奈良、横浜、伊勢、長野など各地のコミュニティの要請に応じて共感的コミュニケーション学習のファシリテーション及び個人セッションをおこなう。また、小中学校・ロータリークラブ他各種団体に招かれて講演等をおこなう。パフォーマンスアーティストとしての経験を背景に、「共感と表現」をテーマとしたワークショップなど独自の視点でのNVCプログラムも展開。先行してNVCを育児に取り入れてきた経験から、NVCを生かした子育て・教育のサポートやカウンセリング、また市民・政治・消費者団体などでのNVC勉強会を積極的にサポートしている。日本平和学会、韓氏意拳学会会員。
サポート講師 栗山 のぞみ(くりやま・のぞみ)
2007年にミキ・カシュタン(CNVC認定トレーナー、BayNVC創始者)の講座でNVCに出会い、以来日本に来日したトレーナーたちの講座および、安納献、小笠原春野、鈴木重子、水城ゆう、後藤ゆうこ・剛らの講座・勉強会等でも学びを深める。2014年12月に清里で行われたIIT(国際集中訓練)に参加。2015年、アメリカ西海岸のBayNVCが主催する1年間の「リーダーシップトレーニング」に参加。2016年、2017年はアシスタントとして参加。現在、NVCを学ぶ仲間と共に共感的コミュニケーション勉強会を文京区・冨坂で月に1回開催する他、自らの近隣コミュニテイでも定期的、不定期に開催。「文章でつなぐ/食でつなぐ/つながりを伝える」の3つの柱を中心に活動を展開する予定で試行錯誤中。人身取引の撲滅を目指す国際NGO「ノット・フォー・セール」の日本支部「ノット・フォー・セール・ジャパン」の副代表でもあり、共感の欠如が「搾取」「奴隷労働」を産むと考え、NVC意識の広まりが人身取引の解決にも深く関与すると信じて、活動を続けている。