日本の皆様へお誘い

「喜びとパッションのみから、自分たちのリソース（時間や能力）を贈り物として差し出そう」 by 翻訳チーム

世界各地のＮＶＣトレーナーがオンラインに集い、５０以上ものセッションが4日間のなかで繰り広げられたＮＶＣグローバルフェスティバルが開催されたのは、パンデミックで世界中が震撼している真っ只中の5月末のことでした。

NONVIOLENT COMMUNICATION（非暴力コミュニケーション）、略してＮＶＣの世界観を、私の言葉で表現するなら、それは「存在の根源に出会うためのコンパス」のようなものといえるでしょうか。

自分自身の心と身体を十分な温かみと思いやりをもってケアをしながら、相手の声に全身全霊で耳を傾け、あなたがどんな状態であろうとも、私は共にここにいるよ、と受け入れることがどれだけ自分の人生を豊かなものにするかという、そのＮＶＣの世界観に触れたとき、私の人生は大きくシフトを始めました。

と同時に、この体系化されたコミュニケーション方法をもっともっと深く探求したいと思えば思うほど、言語の違いの壁がのしかかってきて、理解にたどり着けず、何年もの間、時には絶望ともいえる嘆きのなかにいました。

2020年、突然の世界的なパンデミックの影響で、世界各地で開催されていたＮＶＣの国際集中トレーニング合宿が相次いで中止になるなか、パレスチナ/イスラエルでＮＶＣを実践し続けているチームが、オンラインによる学びの場をわずか1か月で立ち上げ、世界中に呼びかけたのがＮＶＣグローバルフェスティバルです。

彼らの思いを受け取り、この世界を共有したいと、心に描きました。そこに一切の手段や戦略を持ち込まず、ただ純粋に意図に繋がり続けるということにフォーカスをしました。それで叶わないのならまた、ゼロに立ち続ける。結果は厭わない。それだけは明白でした。でもそれは心配無用でした。コミュニティでその意図を共有してくれる仲間が一人、二人とつながり、あっという間に翻訳チームが集まったのです。その仲間たちとの共同作業は、楽しくて楽しくて、毎日感謝の思いに包まれていました。

「喜びとパッションのみから、自分たちのリソース（時間や能力）を贈り物として差し出そう」

そこから一歩もぶれることなく、私たちは自分たちの決めたミッションをやり遂げることができました。

そして、その思いを今度はパレスチナ/イスラエルの彼らが受け取ってくれたのです。日本の皆さんに日本語でＮＶＣの世界を受け取ってほしい、自分たちのリソースを使ってほしいと申し出てくれたのです。そんなわけで、翻訳チームはこんどはＮＶＣグロバールフェスティバルＪＡＰＡＮの準備室と名前を変えて、またまた日々、祭りの準備に勤しんでいます。

ぜひ、この奇跡のような祭りに連なってください。参加してくださる一人一人の存在がギフトです。フェスでお会いできることを楽しみにしています。

龍村ゆかり