マーシャルの「Nonviolent Communication: A Language of Life」を翻訳した「NVC 人と人との関係に命を吹き込む法」が出版されたのは2012年6月ですが、それ以前にいくつかの国内のサイトでNVCは紹介されていました。ここでは、当サイトの前身のnvc-japan.comに掲載していたものをまとめてみました。
(Thanks to Seiji Nagata)
(1)非暴力コミュニケーション(NVC)から平和の道筋を学ぶ―その1、2
雑誌「聖書教育」2009年2009年7・8・9月号および10・11・12月号
出版社:日本バプテスト連盟
記事名:
非暴力コミュニケーション(NVC)から平和の道筋を学ぶ―その1
非暴力コミュニケーション(NVC)から平和の道筋を学ぶ―その2
※記事名をクリックするとPDFファイルにて内容を見ることができます。
執筆者:中川春野
(2)「自分の感情に名前を付けると、抑え込まずに分析できる」
ウェブサイト「LifeHacker」に「自分の感情に名前を付けると、抑え込まずに分析できる」(written by 山内純子氏、2009年6月30日付)という記事が掲載されています。「wikiHow」の「How to Practice Nonviolent Communication」という記事を元にしたものだそうです。
(3)JUMP第3回平和省地球会議報告会
ウェブサイト平和省プロジェクトJUMPの第3回平和省地球会議報告会(2008.10.11)の概要に、2007.9.22~2007.10.3 に実施された会議で、CNVC認定トレーナーであるミキ・カシュタンさんがファシリテーターを務めたときのようすや、NVCワークショップを実施しての感想が記載されています。
NVC(非暴力コミュニケーション:ファッシリテーターはミキ・カシュタンさん)を使ってやった。
そのために普通の国際会議とは違い、紛糾せずに議論できた。
『平和の文化』の伝え手として穏やかでスムーズな議論になった。
ミキ・カシュタンさんは平和省創設運動と基本的には関係の無い中立の人。
語り方はソフト。人の話をよく聞く。
「平和の文化」をつくる具体的なやり方のひとつがNVC。
自分が何かやってほしいことがあるときに、誰かに「お願い」と「ありがとう」をどう上手に言うか、っていう言語である、と創始者のマーシャルさんが言っている。
お願いする時に「すみませ~ん。おねがいしま~す」とだけ言われても、何をお願いされているのかわからない、から私としては、どうすればいいのかわからない。言われた人が「こうすれば頼んだ人がハッピーになるのだな」という動機づけも大事だし、具体的に「なにをやればハッピーになれるのか」を教えることも大事だと思う。
NVCは、具体的なサジェスチョンがいっぱいあって、しかもシンプルな法則に基づいた方法だと思う。個人同志から組織運営まで対応できる。さっきあった映像のように、会議で歌を歌っていたり、踊っていたりもする。
有機的な、人間同志が立場とか役割を持っていたとしても、そこに居るのは人間なんだ、という考え。結果としての解決よりも、人間同志のつながりを、一番、重視する。
人間も生き物だからいろいろな欲求もあり感情もあるが、義務感のエネルギーではなく、喜びとしてやれる、これをやると、自分と相手の人生が楽しくなるぞ、というエネルギーでやると、自然と歌ったり、踊ったりが出てくる。そういうものが出てくる環境でこそ、むしろ難しいことでも、きちんと本当のことが言える。つながり、有機的な、ということを要求する。
その辺が既存の会議と違うところ。だれでも学んでいけば、そういうことができるようになる。その辺がNVCの面白いところ。
(4)水島広子さん「非暴力コミュニケーション(NVC)」
元衆議院議員・精神科医の水島広子さんがご自身のブログ「こころの平和から社会の平和へ」(2006年4月2日付)で「非暴力コミュニケーション(NVC)」という記事を書かれています。
アティテューディナル・ヒーリングにしても、バイロン・ケイティにしても、そして今日ご紹介する「非暴力コミュニケーション」にしても、いずれも、個々人の「意識」に焦点を当てたものです。ものの受け止め方、自分の感じ方については、自分自身が責任を持たなければならない、という考え方が基本にあります。
これは、とても大切な考え方だと思います。歴史を振り返っても、一番危険なのはヒトラーや小泉純一郎のようなエキセントリックな人物ではありません。そういう時代に、ほとんど無意識のままに流されていった人たちが、一番危険だと思うのです。「だって、社会がこんなだから」「だってうちの国の首相は異常だから」というような理屈で、自分の意識を問い直すこともせず、そのまま流されていくことが、歴史の流れを作ってきたのです。
(5)雑誌「アネモネ」2009年10月号
出版社:株式会社ビオ・マガジン
記事名:「共感で繋がり合うやさしい言葉づかい非暴力コミュニケーション」
インタビューを受けた人:鈴木重子、中川春野、安納献(敬称略)