トレーナーズコラム

圧倒的暴力を前に何ができるか〔西東万里〕

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平和研究にNVCを

2025年11月1・2日に日本平和学会秋季研究集会が名古屋学院大学であり、2日目の最後の部会7「圧倒的暴力に私たちに何ができるか——パレスチナ問題から考える」でNVCについて報告させていただきました。

数年来の平和学会員ではありましたが、学会発表など初めてのことで、準備に際しては企画委員の齋藤百合子先生におんぶにだっこ(何度泣きついたことか)、当日は当日で佐々木寛先生に絶大なサポートをいただき、なんとか終えることができました。おふたりならびに同じく報告者の金子由佳さん、その討論者である今野泰三先生にただただ心からの感謝を捧げたいと思います。

そして現地に駆けつけてくれ励ましたり慰めたりしてくれた 栗山 のぞみ& 水野 節子、ほんとにほんとにありがとうーー心強かったですーーー😭❣️🙏

私の持ち時間は25分で、レジュメは前提として扱い、身体性のNVCを伝えたいという百合子さんの発案でZeina Azzamさんの詩「お名前書いて」を朗読して参加者のみなさんに自己共感へ誘い、水城ゆうの詩「祈る人」を朗読して無力感と向き合うことへの誘いをして終えました。

私の発表の討論者として登壇くださった佐々木先生は、自己共感の大切さから平和学に心理的なアプローチを取り入れていくことの重要性・有効性と、NVC調停(ミディエーション)が「どうしたらいい?」に応えるものであることを御自身の体験から提言くださいました。

研究者であり活動家であるお立場でNVCを実践されての信頼性と説得力に溢れ、そのお話が聞けたこと(しかも学会の最後に)はなにより有意義だったと思います。

おかげで、平和学に非暴力コミュニケーションという実践法を含め刻み込む記念すべき集会となった、と言わせてください。

後半の質疑応答では、発表を終えてホッとする余り、地に足がついていなくて思ってもいないことを喋ってしまい、東京に戻ってくるまで自分にバカバカ言ってました……orz
聞いてたみなさん、どうか忘れて……😭🙏 いつか応答のやり直しをさせてくださいぃぃーー🙇‍♂️😭ひーーーん😭

西東レジュメ「圧倒的暴力に私たちに何ができるか――NVC(非暴力コミュニケーション)の視座から」

日本平和学会 2025年 秋季研究集会プログラム

大会テーマ「戦後80年と平和の現在——暴力の連鎖を超える知と実践を探る 」

2025年 11月1日(土)・2日(日)

会場:名古屋学院大学しろとりキャンパス (対面+オンラインのハイブリッド開催)

部会7 (企画委員会企画3)

「圧倒的暴力に私たちに何ができるか―パレスチナ問題から考える」

2023年10月7日以降、パレスチナのガザ地区では剥き出しの圧倒的暴力が行使されている。飢餓や強制移動、大量虐殺が報じられながら、世界も、私たちもそれを止められずにいる。本部会ではパレスチナを知る実務経験者からの問題提起と、私たちが平和をつくるために何ができるのか、パレスチナ問題を他者化せず自分ごととして考えるために非暴力コミュニケーション(NVC)の実践から考える。

報告:金子由佳(立教大学兼任講師・国際NGO職員)「パレスチナの暴力を止めるための営み」

報告:西東万里(非暴力コミュニケーション(NVC)トレーナー、朗読家)「紛争解決のための修復的正義の実践―私とあなたの間の平和をつくる」(仮題)

討論:今野泰三(中京大学教養教育研究院)

討論:佐々木寛(新潟国際情報大学)

司会:齋藤百合子(大東文化大学)

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